次世代リーダーズサミットとは、全国各地から20〜30代の若手経営者を中心に集まり、次世代リーダーとしての在り方や必要な要素について、講義や参加者同士のワークショップを通じて学ぶプログラムです。

今回は五條市で5月18日に開催され、五條市内の古民家利活用などをテーマに地方創生、地域課題について発表が行われました。そこに五條しんまち塾生徒が学生代表として、「もし五條市長になったら、どう五條市を変えたいか」というテーマでは発表を行いました！

発表テーマとその内容

発表テーマ「もし五條市長になったら、どう五條市を変えたいか」

もし五條市長になったらというテーマに取り組むため、まず五條市の魅力、現状や問題点について考えました。

「自然が豊かで街並みが綺麗」、「ショッピングモールを作って五條市にくる若者を増やす」など、五條市と他の市や県で比較した時に、目立った特性や案が最初は見えてきませんでした。みんなで意見交換をしている間に、部活動が強く未来ある選手が五條市にいても、進学する時に市外に出向いていまう問題を見つけました。

また、五條市の現状として、消滅可能性都市(2050年までの30年間で人口が激減し、最終的に消滅する可能性がある都市)に選ばれており、その解決策として20代～30代の女性を増やさないと五條市が存続しないことを知り、中学生の視点から20代から30代までの人口を増やすためにはどうすればいいかを考えました

「五條市を柔道の聖地に～柔道を強くなりたい人が集う街に～」

五條東中学校の柔道部は全国優勝するレベルで、県外から柔道をするために五條に移住する生徒が多いですが、進学の際に柔道の強い高校がある地域に行ってしまうため、市外、県外に転入してしまうという課題があります。

そこで、五條の高校が柔道で全国優勝を狙えるレベルなら、五條市の高校に残るのではないか、小学生から社会人までの柔道教育システムを作り、日本で一番柔道が強く栄える街を目指しすことで、若者の人口が増えるのではないかと考えました。

「課題と政策」

五條市を柔道の聖地にするための課題と政策は以下の通りです。

①設備環境の整備

シダアリーナを活用し、小学生から社会人までの日々の練習を行ったり、大会を開催したりします。また、プロの大会を開催することで入場料を含めた売上獲得も見込めます。

②指導者の手配

五條市柔道強化委員会を立ち上げ、指導者の報酬は五條市で負担し、柔道の指導者専門として市の職員として採用します。もし日本一になった場合にはボーナスがでることで、指導者のモチベーションも上げます。

③情報発信

現状として中学生などの若い世代は普段、Instagramを使って情報収集すことが多いです。そのため、InstagramなどのSNSを活用し、練習や日常の様子、選手の声、寮生活を発信します。包み隠さず発信することで、安心感を与え興味を持ってもらうきっかけを作ります！

④寮の整備

寮を完備することで移住しやすい環境を作ります。栄養士による食事管理、寮から学校までの送迎、寮をシダアリーナの横に設置すことで移動時間の短縮になり、選手の負担を減らし、柔道に集中できる環境・生活を提供します。

五條市が柔道の聖地になり、若者の人口が増え街が活気にあふれ、私たちが生まれ育った五條市がずっと続いてほしいです。

参加した生徒の声

・多くの大人の方々の前で発表することが初めてで、学校の発表とはまた違う緊張感でした。五條サミットに参加したことで、短い期間のなかで内容を掘り下げて考えることができたこと、しっかり準備ができてことが自分にとっての成長になったと思います。また、参加者の方の発表は、たったの2日間でスライドを作り、考えをまとめていたことがすごいと思いました。発表後の質疑応答で、賛成意見だけではなく、相手の意見を尊重しつつ反対意見も述べていたことが印象的でした。この経験を学校生活でも活かしていきたいです。

 

・普段は同年代の前での発表で、大人の方々の前で発表するのは初めてでしたが、しっかりと慌てず発表することができました。台本通りではなく、アドリブで話す場面もあり、自分の言葉で伝えたい内容を話すアドリブの力がついたと思います。また、参加者の方の発表は台本なしにプレゼンをしていたり、しっかりと前を見て伝えたいことをその場で表現していたことがすごいと思いました。

 

今後の五條しんまち塾の取り組み

五條しんまち塾はこどもたちが自立し、生まれ育った五條市で愛郷心を育み、将来五條市を担う人材の育成を目指しています。

 

その一環として、ふるさと学習を行っています。今回五條サミットに参加し、こどもたちにとって初めての本格的なプレゼンテーション、五條市について学ぶ、そして、自分たちで五條市の未来について考える、貴重な経験になりました。

 

こどもたちが成長できる機会や、五條市について学ぶ・知るきっかけを今後も作っていきたいと、改めて考えさせられる機会になりました。

 

ただ勉強ができるよになる、良い点数をとるだけでは「自立」には繋がりません。自分で考えて行動する、目標に向かって道筋をたてどのように物事を進めていくのか、そこに生じる課題は何かをこどもたち自身が考えられるようになることが大切です。

 

日々の学習やふるさと学習などを通して、今後もこどもたちに五條しんまち塾ならではの学びの場を作っていきたいです。